2013年3月10日日曜日

HPAIR4・加藤嘉一さんとお会いしました

加藤嘉一さんとハーバードでお会いしました。

加藤嘉一さんは高校まで日本で育ち、大学・大学院は北京大学の国際関係学院を卒業、日中英の3カ国語でジャーナリスト・コラムニストとして活躍されています。現在はハーバード大学で研究員として活動しています。中国のTwitter、微博を通じて有名になり「中国で一番有名な日本人」と言われています。


経歴詐称?

ただ一方で、Googleで「加藤嘉一」と検索してみればわかるように過去の経歴詐称が取り沙汰されています。友人に加藤さんと会うことを言ったところ、「なんか胡散臭そうな人だね」という反応が多かったです。帰国後、加藤さんと撮った写真をFacebookに上げたところ、予想はしていたのですが中国人の友達2名から以下のようなコメントがきました。

友達A:
personally i don't like this guy...

友達B:
诶?加藤さんは中国で、特に若者の中に有名人ですよ~ 尽管最近因为学历的问题名誉受损:(
※中国語部分訳:けれども最近学歴問題で名誉が傷つけられています

友達Aにはなぜ好きではないのかを聞いたところ、
most importantly dishonesty i think... i have to admit that he is a good writer, but previously he added some exaggerated experience to his own resume, we all know that

という答えでした。


けれども、やはり自分は加藤さんを支持します。
上から目線になってしまいますが、友達Aの言うとおり、良い文章を書くと思いますし、日中英を操り、あれだけ発信力のある人を潰してしまっては、出る杭を叩いてしまっては勿体無いと感じます。年とともに磨かれていくことを期待したいと思います。お会いして話してみて、実際に多くの方に応援されているようで安心もしました。

もちろん自分自身、加藤さんの文章の中で今でも所々やや大げさと思える表現が気になることは気になりますが、そういう部分をわかって読めば、良いことを言ってることが多いです。


実際に会ってみて

上記のような賛否両論分かれる人だからこそ、自分で会って加藤さんがどういう人なのかを実際に会って確かめてみたい気持ちがありました。文章でしか見たことのなかった加藤さんがどんな内容・どんな英語・中国語・日本語を話すのか、今回の期間中、加藤さんの一挙手一投足に注目していましたが、期待以上の人でした。バンクーバーで後輩と話したときに、ロールモデルにしたいとぴんとくる存在が大学院入学以来いない、ということを話して、それは少し悲しいですね、という話を思い出してロールモデルに近い存在だなということも感じました。

※ちなみに加藤さんがしゃべってる姿は探せば見ることができました
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=ds3-TtcaqOs
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=uRuaDZv84Oc
文章からだとすごく真面目な印象を受けるのですが、冗談も言う方でした。
やはり、中国人参加者の多くは彼のことを知っていました。一緒に写真を撮ってほしいという中国人が多く、加藤さん自身も見た目に気をつけていると著作の中で書かれていますが、俳優のような雰囲気を持っていました。自分も便乗して撮ってもらいました。
18日には他の日本人参加者とアメリカ人の友達1人を連れてお話を伺う機会がありました。ちなみに日本人参加者の中での加藤さんの知名度はもともと3割ほど。もったいないな、という思いがあり、彼らに加藤さんを紹介する意味でもセットしました。 会は日本人約10人とアメリカ人の友人1人を誘って、それぞれ自己紹介をしながら加藤さんがお話される形で進んでいきました。そこでは、 「日本人の国際会議でのプレゼンス」という話から、強みをどこでどう発揮するのか、 強みは3つ、2だと少なく4だと多すぎる。常にそれを考えていく、常に代わりがいることを意識 能力を持ってるのと使うのではまったく違う(英語はできるけど、使わない、など) ポジションを目標にするのではなく、そこで何をするのか(エコノミスト、政治家、なるのが目標ではなく、なってどうするのか) などのお話がありました。 文章にすると、それはそうだよ、、と思うところがあるのですが、参加者1人1人がそれぞれ自己紹介していく中でお話をされていったので、頭でわかっていても、深層心理ではわかっていない、例えばポジションが目標になっている、ことがクリアになりました。自分自身、3月からソウルに行くことを話したときに、ソウルに「行く」ことに意味はなく、ソウルで何をするが、どういう意味づけを出していくのか、という突っ込みをいただいて、身が引き締まる思い、考えを一段掘り下げるきっかけをいただいた思いです。 ロールモデルに近い、という意味で言えば、何歳でピークを迎えるのか、インパクトを出すのか、という点で議論はあるものの、現在23歳の自分が、加藤さんと同じ年になるまでに、それより前に、何をどうやって超えられるのか、ということも考えます。 小手川さんのお話(http://smirnoff1319.blogspot.kr/2013/01/imf.html)で伺ったことを踏まえて、準備不足ながらも印象づけることができていればと思います。

最後に~加藤さんからのアドバイス~

友人から加藤さんへの質問では、「中国の人とか韓国の人と話してると、歴史問題や領土問題に話題が移って気まずくなることを考えてしまい、どうしても彼らと少し距離を置いてしまうのだけど、どう対処すればいいんでしょうか」という質問が出ました。とてもいい質問だと思いました。 加藤さんのお答えは、
政府の見解を「紹介する」
国内での多様な議論を「紹介する」
自分の意見を根拠とともに伝える
という3ステップを踏むことで険悪なことにはなりづらい、というお話でした。 このアドバイスを元に、さらに日中韓の対話が進むことを望みます。

1 件のコメント:

  1. 加藤さんに関しては自分も正直「やや胡散臭いかな?」と感じる所がありましたが、彼が出ている中国での討論番組を見ていると
    −圧倒的に中国語が上手い
    −上手くバランスをとって絶妙なポジショニングをしている
    様に感じました。特に中国語に関しては、ほぼネイティブレベルですよね。よーく聞けば非ネイティブだと分かる部分もありますが、ほぼ完璧。
    そして歴史的な見解などを聞かれた際、中国に迎合するわけでもなく、かといって中国人が不快に思わない様に気をつけているのが伝わってきました。裏を返せば、伊賀さんが採用基準でいっている様に、「ポジションを取ってない」とも取れるのかもしれませんが、この場合仕方が無いし、取らない事が正解のような気がします。

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